デコレーションケーキＣＯＭ　公式ブログ

美味しいケーキには訳がある（材料編）

「お客様の声」では「ケーキが美味しかった・・・」と言う声をたくさん頂いています。私達は職人集団で
すので、これ以上の褒め言葉は無いですね〜・・・大変嬉しく思います。

先に、現代の冷凍技術を説明しながら、冷凍ケーキの間違った認識をご説明しました。よく考えれば冷凍技
術そのものが美味しさと鮮度の保存を目的としている訳ですから、冷凍ケーキが不味いと言うのは冷凍その
ものとは関係の無い話なんですね・・・。


筆者は、冷凍ケーキが不味いというのは、その発達史に原因があると考えています。つまり、冷凍技術を使
うと大量生産・大量販売が可能になりますので大手流通業にとっては大変都合の良いシステムなんです。

大量に販売するためには、他の商品との釣り合いを計るため価格を揃えなければなりません。必然的に大衆
価格になりますので、ケーキとしての価格はかなり押さえられることになります。

その抑えられた価格に見合う材料を使うわけですから、美味しいケーキは作れるはずが無いですね・・・。

殆どの人は、生クリームにたくさんの種類がある事を知りません。生クリームは牛乳の産地に加え、ブレンド
する植物性の油脂の性質・物性により多種多様な種類があります。ブレンドの仕方により殆ど無限の組み合わ
せがあります。

大衆価格で販売するために、安価な植物性脂肪の割合の高い物にシフトしたクリームを使用するのは当然と言
えば当然でしょう。



ネット販売でも、たくさんの冷凍ケーキが存在しています。

取り寄せて食べてみると、味の決め手が冷凍技術と言うより材料に有る事がハッキリ解ります。

私はケーキ職人ですので、通販だから・・・とか、冷凍だからと言った理由で自分の提供するケーキを評価さ
れるのを一番嫌でした。許せなかったんです。

自分が納得できる味を作り出せるまで、通販で販売するの待ちました。

何故なら、見た目で綺麗な物は、１回目は買ってもらえてもリピートは期待できないからです。事実僕がそう
です。騙されやすいのか・・・？ネットで見て気に入った物を買いますが、期待外れだと２度と買いません。
その店の商品の全てを判断しますので、その店の他の物は手を付けません。


ケーキは食べ物ですので、最終的には味で判断されると思っています。結局まず美味しくなければ長続きはしな
いでしょう。



ケーキの材料の中で、味の決め手になる物はなんと言っても生クリームでしょう。

先に、組み合わせ方でどのようにでもなると書きましたが、美味しさの決め手は非常に単純です。乳脂肪の高い
物ほど美味しいのです。生クリームの最高級は乳脂肪47％となりますが、これを純生クリームと呼びます。

これを基準に植物性脂肪とブレンドすることにより味が決まります。

ただ、純生クリームが確かに一番美味しいのですが、あまりにも温度に敏感なために、あえて植物性クリーム
を加え作業性の向上を図る場合も有ります。

いずれにせよ、味・作業性・経済性をブレンドすることによりその店の味となる訳ですね。

通販で提供するには、先に書いた冷凍技術を加えながら、最高のクリームを考えなければなりません。

私が通販を始める際に、最も気を遣い、時間を掛けた部分がここなのです。










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